千代田区 御茶ノ水 神田 小川町の心療内科・精神科 駿河台こころのクリニック 瞑想しましょう

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瞑想しましょう

駿河台こころのクリニックのブログ

瞑想しましょう

2016年11月04日

こんにちは。

何か月か前にTVでも放送されていた話題ですが、「瞑想」についてお話します。

我々は、マインド・ワンダリング(mind wondering)に脳活動の半分近くを使っているようです。マインド・ワンダリングとは、過去と未来の間をあれこれ考えることです。

過去のいやな記憶、そして未来の不安。いずれも、考えても仕方がないことだと分かっているのですが・・・そのことに頭を悩ませ、不安を感じてしまいます。

それに対して、瞑想(マインドフルネス)が効果的であるという報告があります。

いろいろな方法があるようですが、目を閉じ、数分間、「自分の呼吸」に意識を集中します。

そうすることで、現在だけを意識し過去や未来に揺さぶられ不安になることが少なくなるというものです。

時間もお金もかからずにできる気分転換の方法だと思います。

慣れてくれば、通勤電車の中でもできるのではないかと思います。会社が嫌だなと思ったり、パニック発作が起きたらどうしようと不安に感じる時など試みるのも良いのではないでしょうか。

是非やってみてください。

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☆瞑想失敗zzz☆

レパートリーは多い方がいい

2016年08月27日

こんにちは。

 

「嫌なことがあった時、ストレスがたまって気分転換をしたい時、どんなことをしますか?」

と尋ねてみると、意外に返ってくる答えは少ない。

友人に相談する、音楽を聴く、酒を飲む、ジムに行く、旅行に行く、お菓子を食べる、寝る…

ストレス対処行動のことをストレス・コーピングと言います。これは、レパートリーがたくさんの方が良いです。

友人に相談しようと思ったけど仕事が忙しそう、酒を飲みすぎて体調が心配、旅行になかなか行けない…こうなると、ストレスはたまっていくばかり。

手軽にでき、お金もかからない方法をたくさん考えておくと良いと思います。あれをやってダメならこれ、といった感じに。

レパートリーを増やしてみてください!

 

薬物治療について再び その2

2016年08月22日

こんにちは。

前回の続きです。前回は薬の副作用のことなど書きました。 

薬を使いたくない理由として、副作用、薬に頼りたくない、学校や職場で飲みにくいなどをよく耳にします。

できるだけ薬を使わない治療方針ですが、病気の種類や状態によっては薬を使わなければならないこともあります。

重度のうつ病でやる気がでない、悲観的になる、自分を責めてしまう、さらに自殺も考えているような場合、抗うつ薬などの薬物治療は必須です。もちろん、気持ちのサポートや環境調整などの精神療法やカウンセリングも不可欠ですが、あまりに重度で混乱している時は、薬物治療と休息が治療の中心となります。薬物治療8から9割、その他の治療1から2割のようなイメージです。

ところが、動悸がして電車に乗れないなどのパニック障害、手洗いや戸締まりの確認を繰り返してしまうといった強迫性障害では、薬物治療だけでなく認知行動療法が必要です。重症度にもよりますが、薬物治療1から2割、認知行動療法などが8から9割でしょう。

ある日、電車でパニックを起こしてから、電車に乗ると動悸がするようになった。外の景色がみえない地下鉄はダメ、事故などで急に止まるのが不安、最初にパニックを起こした○○線、○○駅は絶対ムリ…と言う方がたくさんおられます。

認知症にでもならない限り、パニック発作を起こしたという記憶が残っています。その記憶から電車への恐怖感や不安感が作られますが、記憶をなくす薬はありません。ですから、薬物治療だけで再び電車に乗れるようにするのは困難です。電車に乗るという訓練が必要です。

この訓練(行動療法)の際に、薬物治療を併用します。記憶を消すことはできませんが、不安感を少なくする効果があります。あくまで行動療法が中心的な治療です。

薬に頼りたくない。

薬について正確な情報を持っていない場合や、真面目でがんばり屋な方は、できる限り自分の力で、と考えます。

ですが、主治医から薬についてしっかり説明を受け、薬の力もうまく利用してみてください。

昨年のブログにも書きましたが、足が弱ったからといって散歩をあきらめるより、杖をついてでも外に出た方が良いと思います。

薬は杖のようなものなのです。