千代田区 御茶ノ水 神田 小川町の心療内科・精神科 駿河台こころのクリニック 認知行動療法

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認知行動療法

認知行動療法

認知行動療法とは

認知行動療法とは

近年、「認知行動療法(CBT;Cognitive Behavioral Therapy)」が不安障害やうつ病などの治療に多く用いられています。
認知(もののとらえ方、考え方、感じ方)の仕方は、人によって異なっています。認知の説明としてよく用いられるのが、「コップ半分の水」の見方です。ある人は、「コップに半分しか水が入っていない」と考え、がっかりするでしょう。しかし、「まだ半分も入っている」と、喜ぶ人もいます。
また、例えば「会社で上司に叱られた」場合、Aさんは、「自分の努力が認められなかった、何をやってもダメだ」と自信を失うかも知れません。ところがBさんは、「自分に期待してくれているから、指導してくれたんだ」と感謝するかも知れません。また、Cさんは、「ちょうど転職を考えていた時期だったし、退職する決心がついた」と良い機会が与えられたと感じるかも知れません。
このように、同じ出来事が起こっても、人によって認知が異なります。

認知行動療法は、苦痛や不都合に感じる認知を、楽で都合のよい認知に修正していく治療法です。
「レストランで食事をするのが苦手」という人の認知について考えてみます。

(状況)レストランでひとりで食事をする。
(認知)みんな自分の方を見ているだろう。ひとりでレストランに来るなんて、友達はいないのだろうかと思われているだろう。コップを持つ手が震えていることを笑われているかも知れない。
(結果・行動)不安、悲しい気持ちになる。レストランには行かないようにしよう。できるだけ、端の方に座るようにしよう。

これに対し、根拠をあげ認知を修正します。

(認知を修正する根拠)思い切って周りを見回してみたら、誰も自分のことを見ている人はいなかった。みんな食事や会話に集中している。向こうの席にも、ひとりで食事している人がいた。
(修正された認知)誰も自分のことなんて見ていない。ちらっとみることがあったとしても、変に思うことはないだろう。ひとりで食事に来てもおかしなことではない。

認知行動療法では、根拠のない非合理的な思考(自動思考)に気づくことから始めます。そして、そのように考える根拠はなにか、他の見方はできないか、考え方の偏りはないかを分析しながら、自動思考を修正していきます。
また、苦手なものを回避することによって、社交不安障害の症状は持続します。従って、比較的不安の程度の低いことから少しずつ直面するようにします(段階的暴露)。

思いがけない不幸なできごとも含めて、状況やきっかけそのものは変えられない場合もあります。しかし、それをどうとらえるか、どう考えるかを変えることによって、その後の結果や行動を変えることはできるはずです。
長年の経験の中で強められた思考パターンの修正に挑戦してみましょう。