発作の前兆
2016年02月09日
こんにちは。
「私は、堅実派です。慎重派です」という人がいます。
しかし、そう言う人でも、普段何かについて常に確信をもって生活している訳ではありません。
「のどが渇いた。このあたりに喫茶店はないかな」
そんな時、スマホで現在地から最寄りの喫茶店を探す人もいるでしょう。一方で、「大通りに出たらスタバとかあるんじゃない」と適当に考えて歩き出し、喫茶店を見つけ出すこともよくあります。
このように、我々は常に証拠、根拠、正確な情報をもとに生きている訳ではありません。
「大丈夫だろう」も同じです。
体が急にグラッとしたような気がする、脈がトントンと乱れたような気がする、何となく息がしつらいような・・・
このように「あれ?」と思うような身体の違和感は、実はよく経験しています。そして、そのたびに「まあ、何でもないか」と不安が起こる前に消去しています。ですから、1つ1つが記憶に残ることはありません。
この「まあ、何でもないか」という考えには、強い根拠はありません。そして、ほとんどの場合、この根拠のない考えによって作られた安心感によって問題なく生活できています。つまり、「安心回路」が作動している状態です。
ところが、何かをきっかけに、時には何のきっかけもなく、「あれ?」という違和感が消去されず、次の段階の大変なことになるのではという不安の方向に進むことがあります。「心臓が止まるかも、息ができなるなるかも」など死への恐怖を感じ始めます。さらに、動悸、過呼吸を伴う「パニック発作」に発展します。
もし「パニック発作」を経験しても、「これはたまたま起きたことだ、もう大丈夫だろう。検査しても心臓や肺に問題ないと言われたし」とたまたま起こった身体の誤作動だと受け止めて、起こったできごとを消去できればよいのです。
しかし、うまく消去できなかった場合、「発作の再発への不安」が脳に焼き付いてしまいます。
こうなると、「安心回路」はうまく働かず、代わりに「あれ?」を増幅し全てもらさず検出する「不安回路」が作動します。もともと何もなかったところに、道路が開通するようなものです。
さらに、「あれ?」が起きた場所や時間などの状況そのものへの恐怖感が生まれます。これが、広場恐怖です。
「あれ?」を「まあ、何でもないか」と考えることは根拠がありませんが、「心臓が止まるかも、息ができなるなるかも」と感じることにも根拠はありません。
つまり、根拠のないままある時は都合よく捉えたり、不安をあおるような考えに至ったりしているのです。
パニック発作をコントロールするためには、「不安回路」を意識し切断する必要があります。
「あれ?」と違和感を感じることは正常です。
「あれ?」が起きた場所や時間を避けると、「不安回路」はもっと活発になってしまいます。
もし、「不安回路」がうまく切断できない場合はご相談ください。
☆朝食ができるまで起きません☆