白衣の力
2015年05月28日
こんにちは。
スピリチュアルケアの続きは、次回にします。
診察の時は、いつも白衣を着ています。
「馬子にも衣裳」という言葉がありますが、白衣を着るとそれっぽく(?)見えるものです。
以前、勤務していた病院での話です。
そこでも、白衣を着て仕事をしていました。
廊下などで、患者さんや職員さんとすれ違う時、皆さん「先生こんにちは」と挨拶をしてくれます。
ある日のこと、その日は土曜日で仕事は休みでしたが、用があり職場に行きました。診察はないので普段着のまま、院内をうろうろしていました。
いつものように廊下で患者さんなどにすれ違うのですが、誰も挨拶してくれません。
こちらから「こんにちは」と言って、数秒たってから「ああ先生だったんですね」と気づくような感じでした。
白衣を着ていなかったからなんです。
人は、人物や物をその一部の特徴だけで認識しているところがあるようです。
丸い眼鏡をかけているから○○さんだとか、赤色の車は○○さんのものだとか。
白衣も同じで、白衣を着ているから先生だと認識しているのです。
別の日のことです。
入院して間もない患者さんが、血相を変えてナースステーションに駆け込んできて言いました。
「病室に白衣を着た患者さんがいます!」
慌てて病室に行ってみると、そこにいたのは同僚の医師でした。
彼は患者さんにもとても優しい人気の先生ですが、格好も口調もとてもラフで、その日もいつものように普段着に白衣を引っ掛け、病室で診察をしていました。
その患者さんが、白衣にだまされない注意深さを持っていたと考えるべきなのか、彼が白衣ではごまかしきれない何らかのオーラを放っていたからなのか・・・どうしてでしょう?
さあ、今日も白衣の力をお借りしつつ仕事を頑張ります。
☆手術よく頑張りました。早く元気になってね☆