千代田区 御茶ノ水 神田 小川町の心療内科・精神科 駿河台こころのクリニック 自分を変えるきっかけ

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自分を変えるきっかけ

駿河台こころのクリニックのブログ

自分を変えるきっかけ

2015年02月04日

こんにちは。
何かうまくいかない、いつも同じ失敗をしてしまう、誰かに受け入れられない・・・そんなことがあると、自分に嫌気がさし、自分を変えたいと思うものです。ところが、ほとんどの人は、幼少期からのいろいろな経験などをもとに、信念(思い込み、考え方のルール)が作られ、自分自身の思考や行動のパターンがしっかり身についています。そして、パターンが変わることや変えることに不安・抵抗を感じます。

「アルコール依存症」というこころの病があります。この病は、「底つき」と「スリップ」を繰り返すと言われています。底つきとは、断酒のきっかけになるような痛い目にあうということです。そして、スリップとはそれまで酒をやめていたのに再飲酒することです。つまり、何か痛い目にあって断酒の決心をしたものの、しばらくして再び飲酒をはじめ、また何かをきっかけに断酒する、これを繰り返すというものです。

アルコール依存症の治療の第一歩は、自分が「問題飲酒をしている(酒で問題を起こしている)ことに気づく」ことです。それに気づけても、「やめられる訳がない、人づき合いには欠かせない」などと言い訳や開き直りをして、なかなか「酒をやめる決心」にまで至りません。
そこで、「酒をやめる」つまり「それまでの自分を変えていく」決心をするきっかけになるのが、「底つき体験」です。

いろいろな「底つき体験」があります。
これ以上飲むと死んでしまうぞと医師に宣告される、居酒屋で飲んだ帰りに交通事故にあう、夜深酒をして遅刻を繰り返し会社をクビになる、酒を飲んで暴れ警察沙汰となる、酒中心の生活となり家族離散する・・・

一般に、「酒がやめられないのは、意志が弱いだけだ」と思われがちですが、そうではありません。
誰でも、生活の中でストレスを感じます。そして、旅行に行く、読書する、友人に相談するなどストレスの解消をしてバランスをとっています。それと同じように、ストレス解消のための飲酒から依存症に発展するケースも少なくありません。また、酒が飲める体質の方であれば、その人の意志や人間性とは無関係に、誰でもアルコール依存症になり得るからです。

生真面目でストレスを真正面から受けながら働き、一方で趣味といった趣味もなく家に帰って酒を飲むだけ・・・そのような人を見るたび、どうにかしてもっとスマートに生きて欲しいと思ってしまいます。

上手に無駄なく生きられれば良いのですが、誰でも辛い経験をしないと自分を変えようと決心したり、それを実行したりできないものです。そして、気がついた時には、取り返しのつかない状況になっていることも多いのです。

「酒はやめたけど、何もかも失った」・・・そうなる前に、早めにご相談ください。

ほねガムがお気に入り
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