千代田区 御茶ノ水 神田 小川町の心療内科・精神科 駿河台こころのクリニック 怒りのコントロールに挑戦(2)

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怒りのコントロールに挑戦(2)

駿河台こころのクリニックのブログ

怒りのコントロールに挑戦(2)

2015年02月06日

こんにちは。
今日は、前回に続き「怒りのコントロール」についてお話します。

前回、自分に起こった出来事は怒りの原因ではなく、単なるきっかけに過ぎない。そのきっかけから、怒りやそれに続く攻撃的な行動に及ぶかどうかに影響するのは「信念」である。そして、怒りを感じやすい人の中には、本来自分に自信が持てず、「自分は馬鹿にされた」などとネガティブに感じてしまう、というお話をしました。
(生育環境やさまざまな経験)→[信念]→(きっかけ)→[(ネガティブな)考え]
今回は、「ネガティブな考え」の次の段階をみていきます。

「自分は馬鹿にされた」というネガティブな考えから、「ああ、やっぱり自分はダメなんだ」とさらに自信を失う方もおられます。しかし、怒りを感じやすい人は、「自分はあいつに傷つけられた」「許さない」と感じます。
ここから、身体が戦闘モードに入ります。脳からアドレナリンなどのホルモンが分泌され、脈拍、血圧などを上げていきます。呼吸が速くなり、筋肉に力が入ります。ライオンに子供を襲われそうになった時の母親ゾウも同じ状態になります。

次に、攻撃的な行動です。「ふざけんな!てめー・・・」という暴言、暴力、物を壊すなど破壊行為に発展します。
そして最後に、悪い結果が待っています。友人を失った、職場で気まずくなった、警察沙汰になった・・・
この結果は、一つの経験として、誤った信念を作る材料となっていきます。例えば、「あいつがあんなことをして俺を馬鹿にしたからなのに、なんで俺が上司に叱られなきゃいけないんだ」「誰も自分のことを分かってくれない」「俺を馬鹿にする奴は絶対に許さない」・・・という具合です。

このように、怒りは負のサイクルを作っています。
(生育環境やさまざまな経験)→[信念]→(きっかけ)→[(ネガティブな)考え]→[身体が戦闘モード]→[(攻撃的な)行動]→[(悪い)結果]→(信念に影響する経験となる)

みなさん、いかがですか? もし最近、自分が怒りを感じ、攻撃的な行動を起こしたという方がおられたら、自分はどのような信念を持って生活し、ある出来事に対しどう感じたか、またその結果から何を学んだのかを考えてみてください。日記をつけたり、ノートに書き出してみると、自分の怒りのパターン、自分でも気づいていなかったような信念に気づくことがあります。

この怒りのサイクルは、どの段階でも修正することができます。次回、それについてお話します。

遊び疲れましたzzz
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