うつ病~頭の中を整理するために
2018年08月22日
こんにちは。
まだまだ暑い日が続いていますね。
さて、今日はうつ病についてお話しします。
うつ病で休職している方から、「休んでいる時に、資格の勉強をしても良いでしょうか?」などと質問されることがよくあります。また、まだ充分に改善していないにもかかわらず、「来週から職場復帰しようと思います」と言われる方も多いです。
うつ病になる方には、真面目、几帳面、頑張り屋、完璧主義、いわゆるtype Aと言われる性格の方が多いです。うつ病によって、集中力が低下したり、疲れやすかったりという状態になっても、「努力が足りない、もっと頑張らないと」と頑張り続けてしまいます。休職をすすめても、「周囲に迷惑をかける、申し訳ない」と休むことに罪悪感を抱きます。そして休職した後も、落ち着かず、早く復帰しようと焦って何かをしなければと思うのです。
ここで、考えていただきたいことがあります。
今自分がやろうとしていることは、「やりたいこと」なのか「やれること」なのか「やらなければならないこと」なのか、ということです。
- 「やりたいこと」とは「願望」、つまり興味関心を持ち楽しめることです。
- 「やれること」とは「可能性」、実現可能なことです。
- 「やらなければならないこと」とは「義務」あるいは「義務感」です。
うつ病になると、興味関心の低下、集中力の低下、倦怠感、意欲低下などが現れます。つまり、何かを楽しむことができず、仕事などのパフォーマンスも落ちてしまいます。上の3つのうち、「願望」と「可能性」は低下します。しかし、元来ある「義務感」は衰えません。
健康な時にはあまり意識していませんが、「願望」「可能性」「義務感」のバランスは保たれています。好奇心旺盛な方は、「願望」が先行し「可能性」は後回しという場合もあるでしょう。真面目で頑張り屋さんは、「義務感」に強く引っ張られながらも「可能性」がついています。
しかし、うつ病になると「義務感」だけが突っ走ります。そして、「可能性」がついてこない、目標が達成できないことに悲観し、罪悪感や焦燥感を抱くのです。
ですから、「休職中に~しても良いでしょうか?」という質問に対しては、「それがやりたいことなら無理のない範囲でやってください。しなければいけないと思ってするのならやめておきましょう」と答えています。
うつ病に限らず、これから何かを始めようとする時にも、この「願望」「可能性」「義務感」のどれなのかを分けて考えてみると頭の中が整理しやすくなるでしょう。
☆お散歩で疲れました~☆