患者さんの目線・・・
2015年09月25日
こんにちは。
研修医時代、あるいは最近参加した研修会などでも「患者さんの目線で・・・」という指導を受けました。
「相手の身になって考えましょう」ということもよく耳にします。
何らかの症状があり、病院を受診するかどうか迷う。決心して病院を訪れる。待合室で診察を待つ。
「どんな医師だろう。悪い病気だと言われるのではないか。しっかり自分の気持ちを伝えられるだろうか。診察・検査の結果は? 会社は? 家庭は?・・・」
いざ入院し、手術することになった。先生に身を預けることにした。
「良くなるだろうか? この痛みをどうにかして欲しいというと、先生の手を煩わせてしまうのではないか。今の気持ちを伝えて、先生や看護師さんに嫌われないだろうか、見放されたりしないだろうか・・・」
たくさんの不安を抱えているはずです。
患者さんの不安や困ったことなどを問診し、診断、治療するのが我々の仕事です。
しかし、分かったつもりでいても、自分の中で納得して終わっているだけかもしれないと思うことがあります。
相手のことを分かろうとする、理解することは容易ではありません。
先日、入院した知人のお見舞いに行きました。
痛みがあり、担当の看護師さんを呼びましたが、「先生が忙しい」となかなか痛み止めを始めてもらえませんでした。
それからというもの、ずっと病室の入り口の方をみながら、痛み止めを持った先生か看護師さんがくるのを待っていました。
何人かを受け持ちしている医師からすると、その患者さんは何人かのうちの1人ですが、患者さん側からみると頼れるのは先生1人しかいません。
立場が変わって、あらためて実感できたことでした。
「その人自身ではないので、そもそも相手の気持ちなんて理解できるはずがない」
などと哲学的とも屁理屈ともとれるようなことを言っても仕方ありません。
できる限り、冷静に謙虚に向き合っていきたいと思います。
☆ひとりで遊んでいます☆
「お菓子食べる?」
☆えっ、マジ!☆