対人緊張からこころの病に
2019年08月18日
こんにちは。
やっと梅雨が明けたかと思うと、今度は信じられない程の暑い日が続いています。このところ、診察の時に「暑いですねぇ」と天候の話になることがよくあります。
「我々が子供の頃は、こんなに暑かったですかね」「いいえ。昔は家にクーラーなんてなかったですよ。窓を開けっ放しにして、蚊帳をつって寝てましたよ」
そう言われて思い出しました。確かに我が家も昔はクーラーはありませんでした。蚊帳をつってましたね。キャンプのテントみたいで楽しかったです…
皆さん、熱中症にはくれぐれも注意してください。
さて、初診で来られた方に問診をするのですが、だいたい問診内容を決めています。その一つは「人前で緊張しやすいですか?」という質問で、社交不安について確認するためのものです。
心療内科となれば受診をためらう方も多く、しかも初対面で、どんな医者かも分からない状況なので、緊張している様子の方は少なくありません。その様子から、質問に「はい」とお答えになるだろうと予想していると、「いいえ」という答えが帰ってくることが時々あります。そこで、質問を変えて「人からの評価は気になりますか?」とたずねると、「とても気になります」とお答えになる。
いずれも質問の仕方が良くないのでしょう。「緊張する」といっても相手や状況によって異なるし、「人からの評価」は気にならない人の方が少ないでしょうし。もう少し良い質問の仕方を考えないといけません。
それでも、時間をかけて話をうかがっていくと「対人緊張」「社交不安」が強いのかどうか、あるいは「自己評価」「自己肯定感」や考え方の傾向が分かってきます。やはり、話を聴くということは重要です。
この複雑な社会の中で、人と関わらずに生きることは不可能で、当然人はそれぞれ個性があり、立場も考え方も行動パターンも違いますから、人との関わりでストレスを感じない人はいないと思います。
そのような環境において、「対人緊張が強い」ということは、電波を受信するアンテナがたくさん立っているようなもので、いろいろな電波をキャッチしやすく、ストレスを感じやすい状況にあるということです。
こうして受けたストレスにより、不眠症、適応障害、うつ病、アルコール依存症など様々なこころの病へと発展する可能性があります。ストレスを抱え込まないことがこれらの病の予防につながります。
…続きは次回にします。
☆ドッグランに行きました。走るというよりほとんど歩いてました☆
☆でも楽しかったみたい。5歳になりました。これからもよろしく☆